「甘皮がない」と指先に出る影響
-爪と皮膚にとって“甘皮”は小さな防波堤-
「甘皮が無い」と聞いて、ただの見た目の問題だと思っていませんか?
実はこの小さな部分には、大きな役割があるんです
•外からの細菌侵入を防ぐ《バリア機能》
•皮膚の水分・油分バランスを整える《調整機能》
指先を守る、“天然のシールド”のような存在です
ところが日本では、サロンやネイルケアで甘皮を押し上げたりカットするのが一般的。
その結果、本来必要な甘皮まで失ってしまい、トラブルを招くことも少なくありません
甘皮が無くなると、指先はこう変わる
たとえば手先をよく使うお仕事をされている方では、摩擦などで甘皮が自然に削れ、次第に減ってしまうこともあります
その結果…
•爪の周りが乾燥してガサガサに
•指先の皮膚も荒れやすくなる
乾燥や荒れは、見た目の問題にとどまらず、指先の「機能低下」にもつながります
実は、爪の“働き”が弱っているサインかも?
甘皮が無くなり、爪や皮膚が過剰に角質化すると…
•爪が割れやすくなる
•細かい作業がしにくくなる
•温度や触感が感じづらくなる
•吸盤のような役割が弱まり、物を掴みにくくなる
そのまま放っておくと、
•指先の変形
•手指のしびれや震え
•腱鞘炎(けんしょうえん)
といった深刻な状態に発展することもあるのです
大抵のケースは「再生の見込みあり」
甘皮の喪失は厄介ですが“自然摩耗”によるものですと正しい施術を行えば比較的早く甘皮の再生が期待できます。
まずは過剰に角質化した部分を丁寧に取り除き、本来あるべき甘皮の再生を促していきます
一方で、除光液やジェルオフ、甘皮カットなど人工的に除去された場合は、再生まで時間がかかる傾向があります
爪は「掴む・感じる・支える」命を支える器官
爪や甘皮は、“見た目”を整えるだけの存在ではありません
それは、私たちの毎日の生活や仕事を快適に、安全に過ごすための、大切な機能器官
ぜひ一度、ご自身の爪の状態を見直してみてくださいね