長年の手荒れに悩み、どんなに保湿してもなかなか良くならない。
そんなお客様がいらっしゃいました。
じつは原因は「皮膚」ではなく、「甘皮(キューティクル)」にありました。
お客様の手は、爪まわりや手全体の乾燥が強く、荒れを繰り返している状態。
よく見ると、甘皮がほとんど残っておらず、爪まわりの皮膚が外からの刺激を受けやすくなっていました。
実はこの“甘皮”には、とても大切な役割があります。
甘皮は体内に細菌が侵入するのを防ぎ、皮膚の水分と油分のバランスを保つための、欠かせないバリア機能を担っています。
そのため、甘皮がなくなると爪まわりの防御力が低下し、乾燥や炎症が起こりやすくなるのです。
さらに、爪や皮膚が過剰に角質化してしまうと…
・爪が割れやすくなる
・物を落としやすくなる
・細かい作業がしづらくなる
・暑さ・冷たさの感覚が鈍くなる
・指先の吸着力が低下して滑りやすくなる
といった、手の機能低下まで引き起こします。
放っておくと、指先の変形や震え、痺れ、腱鞘炎など、より深刻なトラブルにつながることもあります。
今回のクライアント様の場合、甘皮がなくなった原因はお仕事による自然な摩耗でした。
そのため、適切なケアを行えば比較的早く再生していく見込みがあります。
(ネイルケアで押し上げや除去を繰り返した場合は、再生に時間がかかることがあります)
まずは、過剰に角質化した部分を丁寧に取り除き、甘皮の再生を促すケアからスタート。
手の本来の機能を取り戻しながら、健康で美しい指先を目指していきます。
いつもありがとうございます。