スプリンター出血と爪下血腫の違い・見分け方・放置NGのサイン
爪が黒や赤黒く変色しているのを見つけると、「悪い病気?」「このまま放っておいても大丈夫?」と不安になりますよね。
実は、ひとくくりに「黒い爪」と言われますが、その中には原因も対処法も全く異なる2種類の出血が含まれています。
① スプリンター出血(細い縦線のように見える出血)
② 爪下血腫(べったり広がる血の塊。いわゆる“爪の血豆”)
まずは「2つの黒爪」を見分けましょう
同じ出血でも、見た目・原因・発生する場所がまったく違います。
① スプリンター出血(細い縦線)
スプリンター出血は、爪の裏側にある極薄い層で起こる小さな線状の出血です。
▼ 主な原因(=比較的軽いダメージ)
• 軽い衝撃や摩擦
• 靴やスポーツによる繰り返しの負担
• 爪の乾燥による微小な損傷
見た目は細い赤〜黒の縦線が特徴です。
▼ 注意すべきケース
まれですが、全身疾患や皮膚疾患が背景にあることもあります。
• 20本すべての爪に出現 → 細菌性心内膜炎など
• 特定の爪に繰り返し出る → 乾癬、リウマチ性関節炎など
特に全爪に出現している場合は、必ず医療機関を受診してください。
② 爪下血腫(黒い塊のような出血)
爪下血腫は、爪が皮膚から浮き、その隙間に血が溜まった状態です。
一般的には「爪の血豆」と呼ばれます。
▼ 主な原因(=強い衝撃)
• 指を挟む・ぶつけるなどの急な外力
• スポーツでの繰り返しの衝撃
• 爪の生え際や爪下にできた比較的大きな傷
見た目は黒く、面で広がるベタっとした出血が特徴です。
通常は爪の成長とともに先端へ移動して改善しますが、衝撃が強すぎたり爪が弱っている場合は、数年残ることもあります。
「長期化する黒爪」に共通する深い原因
施術経験から、長引く黒爪には次のような共通点があります。
◎ 過去の真菌感染(爪白癬)で爪が分厚く硬くなっている
分厚く角質化した爪は、見た目に反して非常にもろい状態です。
そのため、
• 爪が内側で割れる
• 爪が皮膚から大きく剥離する
といったトラブルを起こしやすく、結果として大きな血腫につながります。
こうなると、健康な爪が再生するまでに長期間のケアが必要です。
しかし、適切なケアを続ければ正常な爪質・正常な色に戻すことは十分可能です。
放置は危険!爪は自力では回復しない
スプリンター出血も爪下血腫も、爪の構造にダメージが起きているサインです。
放置すると…
• 爪が指先を保護できなくなる
• 歩行のバランスが崩れる
• 指・足の変形
• 巻き爪・陥入爪など二次トラブル
• 慢性的な痛みや感染
見た目の問題にとどまらず、身体機能にも影響します。
■正しい判断と対処が、改善までの近道
1. 縦線か?広がる黒色か?
2. 爪の下で何が起きているのか?
3. 放置でよいのか、介入が必要か?
これらを早めに見極めることで、改善までの時間と負担を大幅に減らすことができます。
ご心配な方はお気軽にご相談ください
あなたの爪の状態を丁寧に確認し、最適なケアプランをご提案いたします。


