施設スタッフ様向け講座でお伝えした大切な視点
先日、九州の高齢者施設様よりご依頼をいただき、スタッフの皆様へオンライン講座を行いました。
テーマは「高齢者と爪と寝たきり」
そして 「正しい爪の切り方」 について。
日々、利用者様のケアに携わるスタッフの皆様にとって、「爪」は非常に身近な存在です。
しかし実際にはとても重要でありながら、見落とされやすい部位でもあります。
足の爪は「歩行機能の一部」
講座でまずお伝えしたのは、足の爪は単なる硬い板ではなく、歩行を支える重要な組織であるという視点です。
足の爪には
・蹴り出す力を支える
・つま先を上げる働き
・踏ん張る力の安定
・足指や足部を正しい位置へ導く
といった役割があります。
この機能が低下すると
・浮き指
・湾曲爪
・真菌感染
・足のアーチ低下
・足指の変形
などの変化が現れてきます。
爪の変化は、やがて全身へ
足元の小さな変化は、決して局所的な問題ではありません。
・バランス能力の低下
・転倒リスクの増加
・膝や腰への負担
・関節や靭帯へのダメージ
そして結果として、歩行困難 → 活動量低下 → 寝たきりという流れへつながるケースも少なくありません。
「爪」は最後に問題化する
日本ではまだ
「爪=切るもの」
「爪=見た目の問題」
という認識が強く残っています。
そのため、
・厚くなっても
・変形しても
・色が変わっても
「痛くないから大丈夫」と放置されてしまうことが非常に多いのが現状です。
気づいたときには、すでに歩行や姿勢へ影響が出ている。
そんなケースも珍しくありません。
正しい爪の切り方がなぜ重要なのか
講座では、技術だけでなく、「なぜその切り方が必要なのか」という背景を重視してお話ししました。
誤った爪切りは
・巻き爪
・陥入爪
・痛み
・歩行バランスの悪化
を引き起こします。
爪の機能を整えることは、身体機能維持のためのケアの一部 なのです。
施設ケアにおける「爪の視点」
今回の講座で印象的だったのは、スタッフの皆様の高い関心でした。
・「そこまで爪が関係しているとは思わなかった」
・「転倒とのつながりが理解できた」
・「明日からの観察視点が変わる」
こうしたお声をいただきました。
日々の観察の中に「爪」という視点が加わるだけで、予防できるリスクは確実に増えていきます。
爪は生活機能を守る入口
爪は小さな組織ですが、
・歩行
・姿勢
・バランス
・自立度
と深く関わっています。
寝たきりを防ぐために、転倒を減らすために
痛みを未然に防ぐために、、、
まず見直すべき場所の一つが「足の爪」です。
必要なのは、特別な医療ではなく、正しい知識と、適切な観察です。
なお、今回の講座では「手の爪」についてもお話ししました。
・手の爪と認知機能
・爪の変化と生活動作
・見逃されやすいサイン
この視点については、また別の記事で詳しくお伝えしたいと思います。
・爪の状態が気になる方
・施設・介護現場での講座をご希望の方
爪検診・講座の詳細はこちらからご覧ください。


